みなさんは、「救命救急医」という言葉を知っているでしょうか。
あまり馴染みのない言葉なので、初めて聞いたという方もいるかもしれません。
疑問ばかりが浮かぶ救命救急医ですが、一体どういった意味なのかが気になります。
この記事では、救命救急医とはなんなのか、また、救命救急医になるためにはどうしたらいいのかという情報をまとめています。
救命救急医について少しでも興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
医療の「最後の砦」とも呼ばれている救命救急医とは、意識不明または、心肺停止となった患者に対して治療をおこなっていく医師のことを意味します。
事故や病気など原因はさまざまですが、生と死のはざまにいる患者に対して、あらゆる手段を使って命をつなぎとめる処置をほどこします。
心臓が止まっていたり、意識不明の患者の場合、一刻を争うこととなります。
事故によるものだとしたら、場合によっては搬送先の病院まで持たないこともあるでしょう。
そういった時に、救命救急医は救急隊から聞き出した情報をもとに患者の状態を把握し、その場でできる最善の治療をおこなっていきます。
場合によっては、この段階で患者の体にメスを入れることもあります。
一般的な医師の場合は、患者が病院に入ってから手術などをおこないますが、救命救急医の場合はその場で必要となる治療をすぐに施すのです。
事故などが起きて心肺停止や意識不明の患者が出た場合、現場に最も近い最前線で治療を施すのが救命救急医の仕事です。
一刻を争う患者に対して適切な処置を見極め、命をつなぎとめるための大切な役割を担っている救命救急医は、医学の業界でもかなり重要な立場であるといえるでしょう。
救命救急医の方は、主に心肺停止などの状態にある患者の治療をする人のこととお伝えしましたが、具体的にはどのような業務をおこなっているのでしょうか。
救命救急医の仕事内容を簡単にまとめていくので、ぜひ参考にしてみてください。
救命救急医の仕事内容に、深く関係している言葉になります。
ER型救急に使われている「ER」とは、「emergency room」の略称で、救急室といった意味です。
この救急室に関わることがらのほとんどがER型救急となります。
救命救急医は、ER型救急にたずさわり、内容はERでの診療や研修生の指導など、仕事内容はERに関係するものが多いようです。
救命救急医が担当する患者は、怪我や症状が重い人が多いです。
そのため、医療技術を駆使した観察を必要とします。
救命救急医は、患者の症状が悪化しないかの確認や、なにか異常は起こらないかの観察を24時間おこなうという仕事もしています。
地震や大規模な火災、水害などのあらゆる災害では、怪我人が多く発生します。
一度に大量の患者が出た場合、診療が間に合わないことが考えられます。
そういった時に初期でおこなえる治療を施していくというのが災害医療です。
救命救急医は災害医療をおこなうこともあり、不健康となった患者を診療することもあるようです。
救命救急医は、重症度の高い患者を診療することが多いだけに、特殊な職業となります。
そのため、救命救急医として働く以上、専門的な知識以外にも必要となる能力はいくつか挙げられます。
どういったことが必要となるのかを下記にまとめていくので、参考にしてみてください。
患者を救うためには、あらゆる方向から助かるための方法を探していく必要があります。
患者によって施すべき治療は変わり、その都度施す治療は異なるものです。
日々の状況が目まぐるしく変化していく救命救急医は、さまざまな状況に柔軟に対応できる力が必要となるでしょう。
一刻を争う現場では、その時なにをするべきなのかを瞬時に判断する力が必ず必要になります。
患者に残された時間を引き延ばすためには、医師が決断をにぶらせている時間は、ないともいえるでしょう。
毎回患者によって症状は異なるものです。
そんななか瞬時に適切な治療を見つけるための判断力と、その治療を行動に移すための決断力は、救命救急医として働く以上必要不可欠となる力でしょう。
満足度94.7%!ベテラン医師向け転職サイトなら40代50代60代の医師転職ドットコム
患者は一人でも、その治療に関わっている人はたくさんいます。患者の家族も、そのなかの1人でしょう。
不安でいっぱいのご家族などを安心させてあげるのも救命救急医の大切な仕事です。
救命救急医は、人の気持ちをしっかりと考えることができないと務まらない仕事といえるのではないでしょうか。
治療をしていくうえで、最も大切なのは「この人を助けたい」という気持ちです。
この気持ちを強く持つことができないと、結果として判断力や決断力の低下にもつながるでしょう。
救命救急医として治療を施す立場になるのならば、患者を助ける意志をしっかりと持って治療をしていく必要があります。
救命救急医は、人一倍大変な職業となるかもしれませんが、その分やりがいも相当なものなのではないでしょうか。
救命救急医に魅力を感じ、「救命救急医として働きたい!」と思った方もいるかもしれません。
そう思った時に出てくる疑問は、「どうすればなれるんだろう……」といったものではないでしょうか。
ここからは、救命救急医になるまでのおおまかな流れについてご紹介していきます。
救命救急医になるためには、救急科専門医の資格が必要になります。
この資格を取得するには、救命救急士になるための研修に参加することが必要となります。
その研修を介して資格を得ることで、救命救急医として働くことができます。
研修は「日本救急医学会」などが受付をおこなっているので、申し込みをすることで受けることができます。
申し込み方法は、「専門医認定制度」と「救急科専門医新規認定申請審査方法」の内容に記されている申請書類を提出することで申し込むことができます。
書類提出の際には、提出締切日までにおこなうように注意してください。
また、申請するには、日本での医師免許をすでに持っていることや、臨床経験が5年以上あることなどが条件となっています。
研修を申し込む予定の方は、申請条件を満たしているかの確認も忘れずおこなうようにしてください。
救命救急医は、心肺停止状態の人や、意識不明の状態にある人を中心に治療をおこなっていく医師です。
救命救急医の仕事内容には、ER型救急が深く関わっています。
また、医療技術を駆使して患者の観察をおこなう専門的集中医療や、被災地などに出向いて診療をおこなう災害医療などもおこなっています。
救命救急医として働いていくには、専門的な知識のほかにさまざまな能力が必要となります。
毎回違う患者に対して適切な治療法を探すための柔軟性や、その時なにをするべきかを瞬時に把握する判断力、実際に行動に移すための決断力などが必要です。
また、不安な気持ちでいっぱいの患者の家族を安心させてあげることや、患者を助けるということも救命救急医の仕事です。
そのため、人の気持ちを考えられる力や、「助けたい」という強い気持ちを持つことも必ず必要となります。
救命救急医に魅力を感じた方は、救命科専門医の資格を取得しましょう。
救命科専門医の資格は、日本救急医学会などが受付をおこなっている、研修を受けることで取得することができます。
申込書類は、専門医認定制度と救急科専門医新規認定申請審査方法から確認することができます。
転職お役立ちコラム
医師が「転職」を考える理由
医師として働くうえで知っておくべきこと
医師の職種
医師の転職活動の流れ
医師向け転職サイトの活用法
医者がフリーランスになるメリットとリスク