医師はお金持ちというイメージを持っている方が、多いのではないでしょうか。
ですが、医師の年収は本当に高いのでしょうか?
今回は、医師の年収について開業医と勤務医の年収の違いや、担当科目による年収の違いについてわかりやすく説明していきたいと思います。
医師の年収は、ほかの職業と比較すると高いイメージですが、実際はどうなんでしょうか?
本当に医師の年収は、ほかの職業よりいいの?と疑問を持っている方もいると思います。
平成28年の厚生労働省の賃金構造基本統計調査をみてみると、医師の平均年収は、約1,240万円とわかりました。
ほかの高年収の職業では、弁護士は約760万円、税理士は約865万円と、圧倒的に医師の年収が高いことがわかります。
人が生きている以上、病気にならないことはないので医師の需要はなくなりません。
医師は患者のため、24時間拘束されて働くことも珍しくない職業です。
病気で緊急の処置が必要であれば、夜中でも早朝でも働かなければなりません。
それだけ需要がある職業なので、一度資格を取ってしまえばどこにでも働く場所はあります。
また、医師は年を取っても技術が確かであれば、給料は技術に応じたお金がもらえます。
あらゆる職業の中には、一定の年齢を過ぎると定年になる職業もあるので、そのように考えると医師の仕事は安定性が1番高いのかもしれません。
そして、「人の命を扱う仕事」であるため、仕事の責任が大きく給料も高くなっています。
開業医は、勤務医に比べて年収は高めです。
開業医の年収は、勤務医の年収の1.7倍ともいわれています。
なぜ開業医と勤務医でそこまで年収に開きがあるのでしょうか。
その給料の差には、理由があります。
勤務医はどこかの病院に勤務しているため、ある程度シフトや労務管理がしっかりしています。
しかし、開業医の場合は、お客さんがくる時間に合わせて対応している病院も多く、シフトなどはあまり決められていません。
さらに、開業医は、医師の業務のみ取り組んでいればいいというわけではありません。
医師であり、経営者でもあるため、経営面の業務を担う必要があります。
ですが、医師の中には、経営に詳しい方が少ないため、経営面で苦戦してしまう開業医も一部いるそうです。
経営がうまくいけば勤務医に比べて1.7倍の収入が得られますが、安定はしていません。
以上のようにリスクや責任が大きい分、開業医は勤務医に比べて年収が多くなっているとされています。
医師の年収が変わる要素はほかにもありますので、次の章でも詳しく解説していきます。
医師の年収は勤務医と開業医の違いだけでなく、科目の違いによっても年収が異なってきます。
とくに年収が高い科目は、美容整形外科です。
綺麗でいたいという女性の願いはいつの時代も変わりません。
最近では男性も脱毛サロンを利用したり、整形して理想の体型や顔を手に入れたいという人が増えてきました。
自分自身にお金をかける方は多く、需要もさらに増え続けています。
そのため、美容科目の医師はほかの科目の医師に対して年収が高めです。
その他にも、耳鼻咽喉科や精神科も年収がほかの科目に比べて高い傾向にあります。
耳鼻咽喉科はあまり患者がいないのではないかと疑問に思う方もいるかもしれませんが、頭頚部がんも耳鼻咽喉科が扱っている場合があるため需要があります。
また、精神科については働き方改革が行われるなどおもに激務が原因で精神的苦痛に悩んでいる患者が増えています。
患者の増加によって精神科の需要も上がっているため、年収が高いと考えられるでしょう。
大学病院で働く医師は通常の仕事とは別に、アルバイト経験を持つ医師が多いです。
一般的な病院に比べて、大学病院で働く医師の年収が少ない事が理由になります。
そのため、大学病院で働く若い医師や技術面において未熟な医師はアルバイトをしていることが多いです。
アルバイトといっても、学生がするような居酒屋やコンビニなどで働くわけではありません。
たとえば、小さな病院の当直勤務といった仕事をしています。
小さな病院であれば日中の勤務で働く人が多く、当直をする人材がいなくて困っている病院があります。
そのような病院で大学病院の勤務後に働くことによって、お金を稼いでいるのです。
医師になるまで多額の資金がかかるため奨学金の返済や、医師になってからの勉強費用や学会の参加費などアルバイト代を当てている場合が多いです。
また、正社員の医師として働くと年齢の差や技術の差で給料が大きく異なってきますが、アルバイトであれば、それほど差がありません。
そのため、だれでも均一のお金を稼ぐことができます。
若手の医師や技術面において未熟な医師にとって、アルバイトはそれぞれの目標を達成するためにかかせないものとなっているのかもしれません。
医師の年収は、ほかの職種に比べてもかなり高いです。
しかし、勤務医なのか開業医なのか、年齢はいくつなのか、担当科目は何なのかといったそれぞれの条件によって、年収や給料が変わってくる場合があります。
年収が変わる要素を知って、ぜひみなさんも医師の年収がどのくらいなのか知った上で、医師を目指しましょう。
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